「Come Here」MVと「民衆を導く自由の女神」の関係を深読みしてみた
突然ですが、私はKAT-TUNの「Come Here」(曲)が好きです。
きっかけはタメ旅でした。BGMに流れるこの曲を聞いてかわいい!テンション上がる!と一気にはまりました。
そして調べてみると、アルバムのリード曲でMVもあるとのこと。これはぜひ見たい!と探してみたところ、
ありました!
ドメイン名からしてどうやらハンガリーの動画サイトみたいです。さすがKAT-TUN、アジアのみならずヨーロッパにもしっかりファンを獲得してる。
早速MVを見てみました。
感想としては、
・4人とも安定のビジュアル
・KAT-TUN×柄シャツ・柄パンの相性たるや
・サングラスが似合わない中丸くん(褒めてる)
・女の子かわいい
・長め前髪の亀梨くん美人
・ライブシーンで寝そべるあざとすぎる上田くん
・K-POPスターみの強い田口くん
…などなど語り出したらきりがないのですが、最も衝撃的だったことが、
似てるよね??偶然じゃないよね??
上はMVの最後のシーン、下の絵はドラクロワの「民衆を導く自由の女神」*1です。高校の世界史資料集とかに絶対のってるやつ。1830年のフランス7月革命を主題とした作品です。
MVを見終わってあまりにも衝撃的だったと同時にこれは絶対偶然じゃないと感じたので、確実に既出だとは思いますが、今回は高校世界史レベルの知識とCome HereライブDVD未見の知識でおたくが大好きなMV考察を今さらながらやってみようと思います。
なお、当方はフランス史専攻でも美術史専攻でもないし、世界史は超苦手だったし、そもそも受験もだいぶ前だしで知識面にかなり難ありです。そのうえで、一人のおたくの一つの考察くらいの感じで読んでいただけるとありがたいです。
▽もくじ
- フランス7月革命とは
- 「Come Here」MVと「民衆を導く自由の女神」との関わり
1. フランス7月革命とは
フランス7月革命は、1830年7月27-29日に起きた市民革命です。詳しくはこれを読んでください。
この7月革命によって、
・フランスでは旧態依然とした復古王政が倒れる→七月王政(立憲君主制)へ
・ヨーロッパ全体では絶対王政の堅持を図る保守的なウィーン体制が大きく動揺*2
という動きが起きます。
その結果として、例えばベルギーがオランダから独立したり、ドイツやイタリアでの反乱など、ヨーロッパ各国で自由主義運動やナショナリズムが高揚しました。
ドラクロワの「民衆を導く自由の女神」は、こうしたヨーロッパ全域に影響をもたらした7月革命を主題としているとされています。
2. 「Come Here」MVとの関わり
では肝心の本題です。なぜ「Come Here」MVのラストはオマージュの対象として「民衆を導く自由の女神」を選んだのか?
まず「Come Here」リリース前後の状況を整理すると、
・2013年9月30日付で田中聖が「度重なるルール違反」で事務所から契約解除、KAT-TUN脱退→10月9日発表
・2013年11月27日 ミニアルバム「楔-kusabi-」リリース
・2013年12月30-31日 初単独カウコン@京セラドーム大阪
・2014年6月4日 シングル「In Fact」リリース
・2014年6月25日 アルバム「Come Here」リリース
・2014年7月8日 KAT-TUN LIVE TOUR 2014 Come Hereスタート(-12月31日)
ざっとこんな感じでしょうか。いや〜なかなかに激動の1年。
6月末というアルバムのリリース時期を考えると、MVのラストシーンはまさに「革命前夜」「革命の前触れ・予告」と捉えることができるでしょう。そして、その革命とはこのアルバムを引っさげて行われる、4人になって初のツアーであるCome Hereツアーであると考えられます。
フランス7月革命による最大の成果が反動的で旧態依然とした王や貴族たちからフルジョワジー(≒市民階級)に権力の座が移ったことであることから、4人となった新生KAT-TUNは、5人時代を「打倒すべき古い体制」と捉えていて、ひいては「悪」と考えていたのではないかとさえ感じてしまいます。まあこれは考えすぎかもしれないけど、聖の脱退理由が理由なだけに深読みせざるを得ない。また、7月革命によって倒される復古王政は厳しい言論弾圧があったということも考えると、色々なしがらみにがんじがらめになって言いたいことも言えない状況を壊して、KAT-TUN自らの意思を積極的に示していくという決意表明にもとれます。(それが実際に実現されたかはともかく)
で、この7月革命はフランスのみならずヨーロッパ各地にナショナリズムの高揚をもたらした訳ですが、これについても新生KAT-TUNの決意と何か繋がりがあるのではないかと考えてしまいます。ナショナリズムの定義というか日本語への翻訳はなかなか難しいのですが、私がナショナリズムとKAT-TUNという観点で考えたのは、「KAT-TUNとは、4人でKAT-TUNであるという自意識」と「4人の新生KAT-TUNに対するメンバー各々の忠誠と愛着」です。まさかの2人目の脱退、しかも事実上クビという形での脱退はファン以上にKAT-TUN本人たちへのダメージが大きかったのではないかと思います。そんな中、解散や活動休止という形ではなく、この4人で一致団結してKAT-TUNというグループを存続させ、これからもやっていこう、というかやっていかねばならない、というグループへの忠誠心をKAT-TUN自らが鼓舞する姿をこのラストシーンからは感じました。(結局4人のままでいることはできなかったけど)
さらにタイトルの「Come Here」について考えてみると、ファンに対して「こっち来いよ」と呼びかけていることから、ファンにも革命への参加を促している、つまり革命はKAT-TUN4人だけでなく、ファンが参加した時についに起きるのだとKAT-TUNは考えているのではないかと感じました。革命をファンも巻き込んで起こしちゃうKAT-TUNまじかっこいいまじ卍
で、ここからは余談ですが、7月革命についてさらに見ていくと、7月革命で成立した七月王政は18年後に2月革命で倒される訳で、今思えばこのラストシーンはこのCome Here革命の後もさらなる革命やそれに伴う体制の変化・混乱(=田口くんの脱退やグループの充電)はしばらく続くと予言していたのかもしれません。これについてはCome Hereリリースの段階ではおそらく誰も予想だにしてなかっただろうから完全に偶然だろうけど、それにしても恐ろしい偶然。
以上、絶対既出だろうけど深読みしたくなったおたくの今さらすぎる独り言でした!早くライブDVD手に入れねば!
ドラクロワをオマージュしちゃうKAT-TUNというグループが気になったそこのあなた、ぜひこのDVDで革命を起こすKAT-TUNを共に確認しましょう!
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